映画「1/4の奇跡 ~本当のことだから~」

ドキュメンタリー映画 「1/4の奇跡~本当のことだから~」のこと。
石川県の特別支援学校の先生をされている山元加津子さん。学校の子ども達に寄り添っているうちに感じたことなどを作品もまじえ、本を執筆する活動や全国で講演活動をされているそうです。とてもしっかりとした先生なんだろうと私は思っていましたが、先日、初めて読んだ本の中に、意外にも想像とは違い、電車の乗り換えやスケジュールの把握など、相当苦手らしく、マネージャー的な存在の助っ人さん(小林さん)がいつも付いているそうです。かっこ先生は、穏やかでほんわかした先生らしいのです。
今のところ、それくらいしか、私には説明が出来ません・・・。
この本の内容を説明出来るほど、私の中に取り込めていないからです。
しかし、とっても素晴らしい内容がたくさんあります。
この事を、「ぜひたくさんの人に知ってもらいたい」
「いずれ、映画上映会を・・・」と思っています!
HPから、今回コピーで文章を写しました。
是非読んでみてください。
お時間のない方は、
私が、色を変えているところだけでも読んでみて欲しいなぁと思います(^^)
今度も、徐々に紹介する予定です。
また、本も4,5冊購入しました。
現在、mama c.中心に貸し出ししています。
ご希望の方、どうぞ連絡ください!!
 
ちょっと長くなって、ごめんなさい○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○
 
 
雪絵ちゃんの願い(かっこ先生の講演会を文章におこしたものと思われます)
 

 

このお話は、雪絵ちゃんという素敵な女の子のお話です。
彼女は、「一人一人がみんな大切で、自分のこと大好きでいいんだよ」ということを、
伝え続けてくれました。

 

 


 雪絵ちゃんの話をします。雪絵ちゃんと出会ったのは病弱養護学校という養護学校でした。病弱養護学校というのは、心臓病だとか、喘息だとか、ネフローゼだという慢性の病気を持っておられて、地域の学校に通うことが難しいお子さんが通っておられる学校なんですね。そこで雪絵ちゃんと出会いました。

 雪絵ちゃんはMSという名前の病気を持っておられました。MS,別名多発性硬化症という病気です。どんな病気かというと、熱が出ると、目が見えなくなったり、手や足が動かしにくくなるという病気なんです。

雪絵ちゃんは口癖のように「私はMSであることを後悔しないよ」と言いました。「MSである雪絵をそのまま愛しているよ」と言いました。

「どうして?」と聞くと、

「だってね、MSになったからこそ気がつけたことがいっぱいあるよ。もしMSでなかったらその素敵なことに気がつけなかったと思う。私は、気がついている自分が好きだからMSでよかった」と雪絵ちゃんは言うんです。

 そしてね。MSになったからこそ出会えた大好きな人が周りにいっぱいいるよ。かっこちゃんにも会えたしね。もしMSでなかったら違う素敵な人に会えたかもしれないけれど、私は今周りにいる人に会いたかった、かっこちゃんに会いたかったから、これでよかったよ。目が見えなくなっても、手や足が動かなくなっても、息をするときに、人工呼吸器をつけなくてはならなくなっても、私はMSであることを決して後悔しない。MSの雪絵な丸ごと愛しているって。
これは幸せ気分という雪絵ちゃんの書いた本なんですけれど、ここから少し紹介させていただきます。

ありがとう

ありがとう、
私決めていることがあるの。
この目が物をうつさなくなったら目に、
そしてこの足が動かなくなったら、足に
「ありがとう」って言おうって決めているの。
今まで見えにくい目が一生懸命見よう、見ようとしてくれて、
私を喜ばせてくれたんだもん。
いっぱいいろんな物素敵な物見せてくれた。
夜の道も暗いのにがんばってくれた。
足もそう。
私のために信じられないほど歩いてくれた。
一緒にいっぱいいろんなところへ行った。
私を一日でも長く、喜ばせようとして目も足もがんばってくれた。
なのに、見えなくなったり、歩けなくなったとき
「なんでよー」なんて言ってはあんまりだと思う。
今まで弱い弱い目、足がどれだけ私を強く強くしてくれたか。
だからちゃんと「ありがとう」って言うの。
大好きな目、足だからこんなに弱いけど大好きだから
「ありがとう。もういいよ。休もうね」って言ってあげるの。
たぶんだれよりもうーんと疲れていると思うので……。


 とこんなふうに続いていくんですけれどね。

 

(中略)

 

ああ、こんなことがあるんだと思って、すごくうれしかったテレビの話なんですけどね、みなさんにもさせていただいたいと思うんです。

 NHKの人体Ⅲっていう番組がね、昔あったんです。みなさんご存知でしょうかね、遺伝子というね、そういうものを扱った番組だったんですね。私はその番組がすごく好きだったんですけど、その中であの、わあ、うれしいと思ったことがあったんです。

 どんなことかと言うと、

アフリカのある村で、マラリアが大発生するですね、マラリアって、けっこう、怖い病気で、どんどんどんどんその村の人がね、死んでしまうんです。

どんどんどんどん死んで、その村が絶滅してしまうんじゃないかってそう思ったのに、絶滅しなかったんです。

なぜかというと、マラリアにかからない人がいるということがわかったんです。

で、いったいどんな人がかからないんだろうなって思って、お医者さんとか、科学者の人が血を採って調べたんですね。そうしたら、あることがわかったんです。

 

私たちの多くの人たちの赤血球は、ハンバーグをつぶしたような形をしているんですね。けれども、お月さまみたいな鎌状赤血球って言うんですけど、草を刈る鎌みたいな形をしている鎌状の赤血球を持っている人はマラリアにかからないということがわかったんだそうです。

それで、さらにお医者さんは、鎌状赤血球を持っている人の兄弟を調べられたんだそうです。で、鎌状赤血球を持っている人の兄弟に、集まってくださいと言ったときに、鎌状赤血球を持っている兄弟のうちの1/4の人は、鎌状赤血球を持っていて、障害も持っているということがわかったんだそうです。

そして、鎌状赤血球を持っている兄弟の人の2/4の人、この人たちは、鎌状赤血球を持っていて障害はないということがわかったんだそうです。そして残りの1/4の人は、えっと鎌状赤血球も持っていない。障害もないということが分かったんですね。

で、マラリアがばーっと大発生したときに、この人は鎌状赤血球を持っていないので亡くなってしまいます。

で、生き残るのは、この3/4の人なんですね。

で、人体Ⅲという番組は、柳澤桂子さんとか、それから立花隆さんとか、養老孟司さんとか、科学者の人がたくさん出ておられる科学番組なんですけどね、その人達が、こんなふうにおっしゃいました。

「この村を救ったのは、この鎌状赤血球を持っていて、障害のない2/4の人たちである。

けれども、この2/4の人が、ここに存在するためには、この1/4の障害を持っている人たちが、存在しなければ、この2/4の人たちは決してここに存在しないのだ。

たとえば、障害を持っている人はいらないんだと思って切り捨てていっていたら、

けっして、この2/4の人たちは生まれていなかっただろう」っておっしゃるんですね。

 

「しいていえば、この村を救ったのは、この1/4の障害を持った人である」

そんなふうに人体Ⅲでは言っていました。

そして、その番組で、こんなふうに柳澤桂子さんが言っておられます。

「私たちが今、元気に明日に向かって歩いていくことができるのは、過去に、病気や障害を持って、苦しい生活を送ってくれた人がいるおかげである。

もしその人がいなかったら、私たちは今、ここにいないでしょう。

今、私たちの世界にも、あの、生きているこの社会にも、障害や病気を背負っている人はたくさんおられます。

その人達は、私たちが、未来の私たちの子孫のためにも、支えていかなければならない、大切な人たちなのです」

 とそんなふうに人体Ⅲという科学番組では言っていました。

 

私はそれがすごくうれしかったので、雪絵ちゃんにそのことを伝えたら、雪絵ちゃんもそのことをすごく喜んでくれました。

「私たちだけが知っていたらもったいないね。たくさんの人が知っていてくれたらいいね」と雪絵ちゃんは言いました。

(中略)

 

私は雪絵ちゃんのお通夜にも、お葬式にも出席していません。雪絵ちゃんと一緒のつもりで、飛行機に乗り込みました。けれども、私は雪絵ちゃんのことばっかり考えてね、雪絵ちゃんはいつもいつも、「私でよかった。私の人生を後悔しない」って言っていたけど、でも、やっぱりつらくて悲しい人生だったんじゃないだろうか、そんなふうにも思ったりもしました。また、雪絵ちゃんは負け惜しみを言っていたんじゃないだろうか?と思ったりもしました。けれども、またこれも本当に不思議なんですが、私の鞄のなかに雪絵ちゃんからのエッセイが、手紙が一つ入っていたんです。それはこんな手紙でした。


誕生日

私今日生まれたの。
一分一秒のくるいもなく、今日誕生しました。
少しでもずれていたら、今頃 健康だったかもしれない。
今の人生をおくるには、一分一秒のくるいもなく生まれてこなければいけなかったの。
けっこうこれってむずかしいだよ。
12月の28日、私の大好きで大切で幸せな日、
今日生まれてきて大成功。Snowに生まれてきて、これまた大成功。
           (Snowは雪絵ちゃんのペンネーム)

 雪絵ちゃんはやっぱり自分に生まれて、大成功、大正解って思ってたんだなあというふうに思いました。

 

(中略)

 

…それは雪絵ちゃんとした最後の約束でした。私が、最後に雪絵ちゃんと長い会話をした日。

その日、雪絵ちゃんは、「かっこちゃんにどうしても頼みたいことがあるから、家に来て」って言ったんです。そして出かけて行ったら、雪絵ちゃんは「今から話すことを絶対にきいてほしいお願いがあるの。絶対にだめって言わないでほしい」って何回も何回も念を押すんです。

「私、雪絵ちゃんのお願いだったら何でもきくじゃない。雪絵ちゃんは今まで私に、お願いなんかしたことないじゃない。なんだってきくから言って」って。

そしたら雪絵ちゃんは「本当だよ」ってまた念を押して、こんなふうに言いました。

「かっこちゃん、前にね、障害とか病気とかとっても大切なんだよ。科学的にも証明されているって言ったよね」って。「言ったよ」って私が言うと、「人は障害があるとかないとか、そんなことじゃなくって、誰もがみんな大切だっていうことも科学的に証明されているって言ったよね」
「言ったよ」
「じゃあ、それがね、世界中の人が知っている世界にかっこちゃんがして」って雪絵ちゃんがそう言いました。
「なんでそんなこと私ができるの?」って私すぐに言おうと思いました。
そうしたら、雪絵ちゃんが「言わないで」って止めるんです。
「何も言っちゃだめ」って。

 私は雪絵ちゃんがあんまり真剣だから、そのときね、「わかったよ」って言ってしまったんです。だけど、できるなんてことはぜんぜん思っていません。できるはずがないと思っていました。

でも、雪絵ちゃんはそのまま亡くなってしまいました。

私は泣いてばっかりいて、なんにも雪絵ちゃんとの約束を守っていない、書かなくっちゃ書かなくっちゃと思って、私は三冊の本を書きました。

 それがこの「本当のことだから」という本。これは、雪絵ちゃんが教えてくれたことや、ペルーにあるナスカの地上絵とかそんな不思議を学校の子ども達がその謎をちゃんと解き明かしてくれているというね、そういう本です。「本当のことだから」という本と、違うタッチでお話ししたいと思って書いた、ファンタジー「魔女・モナの物語」そして「心の痛みを受けとめること」というふうに、三冊書いたんですね。


まだまだ、お話はこんな風につづきます・・・

下のHPに書いてあります。

http://www.yonbunnoichi.net/

http://ohanashi-daisuki.com/index.html

 

ナスカの地上絵の話・・・ とってもすごい話!!

お話したいですが、また今度、頭を整理して、書き出しますm(_ _)m