森琴音 「わたしの願い」
わたしはしゃべれない歩けない
口がうまくうごかない
手も足も自分の思ったとおりうごいてくれない
一番つらいのはしゃべれないこと
言いたいことは自分の中にたくさんある
でもうまく伝えることができない
先生やお母さんに文字盤を指でさしながら
ちょっとずつ文ができあがっていく感じ
自分の言いたかったことがやっと言葉になっていく
神様が1日だけ魔法をかけて
しゃべれるようにしてくれたら…
家族といっぱいおしゃべりしたい
学校から帰る車をおりてお母さんに
「ただいま!」って言う
「わたし、しゃべれるよ!」って言う
お母さんびっくりして腰をぬかすだろうな
お父さんとお兄ちゃんに電話して
「琴音だよ!早く、帰ってきて♪」って言う
2人ともとんで帰ってくるかな
家族みんながそろったらみんなでゲームをしながらおしゃべりしたい
お母さんだけはゲームがへたやから負けるやろうな
「まあ、まあ、元気出して」ってわたしが言う
魔法がとける前に
家族みんなに
「おやすみ」って言う
それでじゅうぶん
(http://sankei.jp.msn.com/west/west_life/news/131031/wlf13103114110010-n3.htmより転載)
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