講演を聴いて・・・思うこと。(1)

「早期からの教育相談・支援 講演会

~子供と共に成長しよう~早期療育から学ぶこと~」

 

中学3年生の男の子(しんちゃん)と、そのお母さん(寺本さん)

の講演会でした。


(ここから、メモと記憶をたどり書き出しますので、

ニュアンスが違うかもしれませんが、私が感じたことを書きます)

 

 

しんちゃんは、3人姉妹の真ん中。

 

赤ちゃんのころ病弱。

一度熱を出せは、3ヶ月は通院するのが普通というくらい病院に通う。

 

病院の先生に

お母さんの なんの気なしに話した言葉から

障がいの疑いに気づくことになった。

 

「先生。

 この子、ハイハイしても、拾い食いしないし、

 おねえちゃんと比べると楽です~」

 

そんな一言だったと言います。

 

doctorからは、

「それは、少し発達が気になります。

 注意して見てあげたほうがいいかもしれません。

 赤ちゃんの拾い食いは、発達からみれば、普通のことです」

 

しんちゃんのお母さん発行
しんちゃんのお母さん発行

 

 

その後、1歳6ヶ月~

発語がなく、

目があいにくい

ものをつかむことが難しい

人見知り

 

お母さんは、不安に思う

 

周りからの声は、

「気にしすぎじゃないの?」

「声がけが少ないんじゃない?」

 

2歳前に発達障がいの疑いがあると診断。

 

2歳2ヶ月から

療育センターへ通いだす。

 

不安もあったが、手立てが分かってきた。

 

☆コップがいっぱいになったら、しゃべる☆

  人それぞれ、ことばをためる大きさの違うコップを持っている。

  しんちゃんは、大きなコップを持っていて、

  まだいっぱいになっていないだけだろうから、

  待ってみようね~。

 

このことばで励まされた。

 

 

そして、2歳6ヶ月 ついに、発語!!

それが、「じいじ!」だったことを、笑いながら おっしゃっていた(*^_^*)

 

  普段、たくさん接して可愛がっている

  「あかあさん」でも「ばあば」でもなく、、

  そんなに なついていない「じいじ」だったと・・・(^_^;)笑

 

 

寺本さんは、淡々と 今までのお話をされていました。

ものすごく すごいな~と、感じました。

 

分かりやすく、その時々の様子と、

お母さんの気持ちの変化が伝わってきました。

 

 

言葉が出だしたら、どんどん出て、おしゃべりが上手になった。

「発達障がいの疑い」から

「疑い」だったね!になるのでは?と期待していたが、、

 

 

今度は、

こだわる事が多くなり、

じっと出来ず、不安が大きくなった。

 

保育所に入所。

 

遊びは、「並べる」

お友達と手を繋げない。

同じ場所でしか、できないこと等もでてきた。

 

みんなと食事が一緒に取れず、壁に向かって食べていた。

(その様子をみたお母さんの気持ちを考えると、

なっこの保育所時代を思いだし、涙が出てきました)

 

「しんちゃん! おやつは、みんなでいっしょに食べようね~」など、

保育士さんの声がけをしてもらい、

1年かかったけれど、食事もいっしょに摂れるようになったそうです。

 

3歳前、

「高機能自閉症」・・(知的な遅れはない自閉症)と診断をされ、

また、衝動を抑制するお薬を使う決断。

 簡単に、薬を使うことは、決めることが出来ず、

 ご夫婦で、よく話し合ったそうです。

 

この、「薬を使う」と、いうことが、

お母さんとしては、

 とても、せつなく 辛いことだった。

 ショックだった。

 

「お薬を使わざるを得ない身体に産んでしまったのか・・」

自責の念にかられたと、おっしゃっていました。

 

 

 

内山登紀夫先生著「高機能自閉症 アスペルガー症候群入門」という本に出会い、しんちゃんの事が書かれている!と、思えるくらい よく似た症状が書かれてあった。

 

そこで、初めて「障がいは、治らない」という自覚。

 

それからは、お母さんの考え方が大きく転換。

 

ちょうど同じ頃、

いい専門医との出会いもあり、

 息子さんの障がいに向き合う事が出来るようになった。

 

自閉症のための困り感に寄り添うこと

 助けて欲しいときに助けを求められずパニックを起こす しんちゃんを

 理解できるようになってきた。

 

 

 

 講演を聴いて・・・思うこと(2)に続く。